ヘルクレスは大神ゼウスの息子で、怪力を持つことで知られていました。生まれてすぐにゼウスの妻ヘーラが送った2匹の毒蛇に襲われたときも、幼いヘルクレスは両手で1匹ずつ毒蛇を絞め殺してしまったのでした。しかしヘルクレスはヘーラののろいで自分の妻と3人の子どもを殺してしまい、この罪をつぐなうために12の大冒険をする事になりました。長年をかけて大冒険を成しとげたヘルクレスは、後妻のディアネイラとともに平和に暮らしていました。ところがある日、ディアネイラがケンタウルス族のネッソスにさらわれそうになり、ヘルクレスはネッソスにヒドラの毒の付いた矢を放ちました。ネッソスは死の直前、自分の血をヘルクレスの服にぬると幸せになれるとディアネイラをだましました。しかし、ヒドラの毒で死んだ者の血はヒドラの毒と同じ毒となるのです。ディアネイラはネッソスの言葉を信じてヘルクレスの服にネッソスの血をぬり、そうとは知らずにヘルクレスは毒のぬられた服を着てしまいました。その服はヘルクレスをしめつけ、ヘルクレスは死を覚悟し、オイテの山の上にまきを積んで火を付けて、自ら炎の中に飛び込んで星座となりました。
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